Gフレームの新シリーズ「GフレームFA」からガンダムNT-1 アレックスをレビューします。
旧シリーズから1箱あたり90円の値上げ(500円→590円、つまりMS1体=2箱分で180円の値上げ)、仕様としてはフレームの一部改善と、二の腕とヒザの後ろ側のアーマーが省略されたびんぼっちゃまスタイルから、装甲で塞がれた普通の見栄えになるような仕様に改善されています。
箱の中身
フレームの内容物はこんな感じです。
内容的には、旧シリーズの構成と同様ですが、最大の違いは、旧シリーズでは組み立て済みだったフレームが、今シリーズではユーザーが自分で組み立てなければならない仕様になっていることです。
組み立て上の注意点は後述しますが、このため、1体を箱から出して完成させるまでの時間は旧シリーズに比べて5倍近くなってしまいます。
アーマーの内容物はこんな感じです。
スタンドにもなる無可動フレームが付属しているところも含め、構成は旧シリーズと同様です。
完成図(旧シリーズからの変更点)
組み立ててみました。
幾分旧シリーズよりガッシリした体型になたかなと思いますが、全体的にあまり変わりないように思います。
背面図の赤丸を付けた部分が新シリーズになって変更された部分です。
二の腕の後ろ側は塞がれていて、パーツとしては筒状の一体成型されたパーツをフレームに被せるような形で組み立てます。
ヒザの後ろ側も同様に塞がれています。旧シリーズでは上から見てコの字型になっているパーツを前からはめ込んでいて、後ろ側はフレーム丸見えでしたが、今回は2パーツ構成になっていてフレームを前後から挟み込む形でくみたてます。
あとはフクラハギ上方の脚の後ろ側のフレームをぶら下げる基部のパーツが無くなり、スッキリとした見た目になっています。
ということで、後ろから見る時に新シリーズの改善点がよく分かるということになります。
アクションポーズ
ポーズを取らせてみました。
SEED撃ちとか。
ガトリングガンを撃っているところ。
このようにガトリングガンを構えるためには、二の腕の付け根と言うか肩の部分から180度回転させなければなりません。
二の腕と前腕部分のところに水平方向のロール軸がないからですね。
確かビームライフルじゃなくて、火薬式の火器だった気がしますが、残念なことに非常に左右幅が薄く、横から見た時は良いのですが正面から見たらペラッペラです。
そして、ビームサーベルも付属してはいますが、色が黒一色です。
新シリーズの感想
Gフレームは何体も購入して、色々と改造したり塗装したりして、人一倍愛着を持っているつもりではいますが、今回の新シリーズについては、「ちょっとがっかり」というのが正直な感想です。
もちろん見た目のちょっとした改善は嬉しいですし、既に完成度の高いGフレームが更に完成度をアップさせたということについては、財団Bの開発陣のサービス精神に拍手を贈りたいところではあります。
一方で、可動フレームが組み立て式になったことは、明らかな改悪で、そもそも食玩購入の中心層であるライトユーザーにとっては、今回の変更は明らかにブンドドを楽しむためのハードルが上がってしまったと言えます。もちろん発売元である財団Bも、それは承知の上で諸々の経済事情による値上げをせざるを得ない苦渋の決断だったということは想像できますが、これだけ組み立てるのに時間もかかる=嵌合がきつくて、男性の私でもやっとの思いで組み立てるキツさですから、女性がこれを購入した場合、お手上げになってしまうことが予想されます。
また、武器のパーツがペラペラなところとか、ビームサーベルが着色されていなくて黒一色のところとか、バーニアパーツが相変わらず造形が甘いところとか、旧シリーズの欠点が全く解消されていないところとか、個人的には「もうちょっと値上げしてくれていいから、なんとかならなかったもんかな」と感じてしまいます。
全体的には、「値段がアップして、ちょっとだけ見た目が改善されたけど、フレームを組むのに時間がかかって、手軽に楽しめず、正直良くなったのかどうかわからない」といった印象です。
厳しいですが、このシリーズを初期から買ってきて、今でも愛着があるから、厳し目の評価になってしまいます。
今後のGフレームに望むこと
ですが、食玩のガンダム商品としては異例なぐらい長寿になっているこのシリーズが、引き続き供給されることが決まっているのはありがたいことでもあり、できればこのシリーズが更に発展するために、改善してほしいことがあります。
1つは、重モビルスーツの可動フレームは別のものを開発してほしいということです。
ドムやゲルググやGP-2など、左右方向に太いMSを、ジムやガンダムなどと同じフレームで賄うのは、ちょっと無理があります。
「GフレームHeavy」とでも銘打った新シリーズというか、プレバン限定でもいいので、重モビルスーツは別枠で提供してほしい。
GP01とGP02を並べた時に、GP02が小さく見えてしまうのは残念すぎます。
もう1つは、マドロックやグフカスタムなどの入手困難品の再録です。
後から書い始めたユーザーも、きっと欲しいアイテムがあるはずで、これらを再録すれば、新規アイテムのリリースよりも嬉しいと感じるユーザーは少なくないはずと思います。
できれば、再発売してほしいMSのユーザーアンケートを実施してほしい。
更に言うと、無可動フレームはもう付属しなくていいと思う。
簡素なものでいいので、装動のようなスタンドパーツを付属してもらい、無可動フレームは廃止してほしい。
アーマーセットだけ購入して、無可動フレームにアーマーを組み付けて楽しむ人がどれだけいるのだろうか。。。
そんな感じです。
全アイテムを書い続けるのは困難ですが、引き続き買いたいと思うアイテムは購入したいと思います。
フレーム組み立ての要注意ポイント
組立説明書のリンクを見つけました。
今までは組み立て済みで提供されていたので、それほど完成させるのに苦労をしなかったのですが、今回始めてランナーから組み立ててみて、結構時間がかかったし、組み立てる際に紛らわしい箇所があったので写真入りで説明しておきます。
まず、腕を構成するBランナーの部品番号1と3ですが、上の写真の左側のように、赤い丸がついている部分が後ろ側となります。
また、赤い矢印が向いている側が前になります。B-1パーツは、横から見て前側が短くなる形で角度がついています。
右側の写真は正面から見た図です。
上のパーツが上腕部で、軸を差し込まれる側がピンクの四角のように空いていて、そこに前腕の軸を差し込むようになっています。
はめ込むにはかなり力を要すので、軸の部分にメンソレータムなどの軟膏を付けておくと良いでしょう。
脚の部分です。
脚は足の付根がA-2、フトモモがB-2、膝頭がB-5、スネがB-8、足首がB-9、足がB-4です。
上の写真の左側は、矢印の先が前方向で、赤い四角の部分に注目。
B-5パーツに切り欠きがある方が下です。
右側の写真はB-8を組み付ける前の状態で、軸は左右方向から見て、後ろ側にあるということを意識すれば組間違いがないと思います。
それと、この注意点は旧シリーズから同様なので大きなお世話なのですが、腰の左右のアーマーを外す前に、上の赤丸を付けた部分に嵌っている脇腹のアーマーを外しておきましょう。その後、赤い矢印のように、腰アーマーパーツを上方向に引っ張れば外れます。
先にこちらを外さないと、腰アーマーのはめ込み角度の関係上、外すことが出来ません。
腕の外装部分です。これは全MSに共通する部分ではなくてアレックスのみに関係する注意点です。
上腕部はロの字型のパーツをフレームにすっぽりとかぶせるようになっています。
このパーツは後ろ絡みた時に、下側に凸の時の上部分のような切り欠きがありますので、それが目印になるかと思います。
前腕部は上の写真の右側の通り、白いパーツと青いパーツの前後関係を見る時に、白いパーツの肘側にネジの頭のような部分があり、これを目印にして、青いパーツの前後を判断すると良いと思います。
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