今回の内容は少ないお小遣いにお悩みのお父さんモデラーにオススメです。
このページでご紹介する材料と組み立て方法なら、1万円ちょっとの支出でその3倍以上も値が張る市販品を十分に上回る性能の塗装ブースを手に入れることができます。
色々なブログで自作塗装ブースに最適と推薦されている換気扇のファンを取り寄せて、DIY初心者であるワタクシがなるべくお金をかけずに強力なスプレーブースを作ってみました。
用意した材料
- Panasonic 天井埋込形換気扇 FY-24BM6K・・・5,404円
(タカラShop PayPayモール店で取り寄せ) - アイリスオーヤマ カラーボックス・・・975円(amazonで購入)
※幅415ミリ×奥行き290ミリ×高さ305ミリです。
- フレキホース (直径10cm×長さ1.5m)・・・880円(amazonで購入)
- GSIクレオス Gツール GT03H Mr.スーパーブース用 ハニカムフィルター・・・372円(amazonで購入)
- 換気扇用部材(コンセント)・・・439円(amazonで購入)
- 布製粘着テープ・・・110円(Seriaで購入)
- 焼肉用の金網・・・110円(Seriaで購入)
- 換気扇用フィルター・・・110円(Seriaで購入)
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9. カラーボックスの奥側の板をカットするための工賃・・・2,200円
世田谷区みんなの木工房 D I Y好き。さんでやってもらいました。
自分でできる場合はこの費用は不要ですね。自力でやれば総額1万円を切ることになります。
合計で、10,600円でした。
(送料は別です。でも私の場合、換気扇の送料が792円でした。あとはamazonとかは無料でしたね。プライム会員だから??)
あとは、木ネジを12本とか使いましたが、これは家にあったもので代用できたので、費用に入れないことにします。
まあ、買っても100円しないぐらいでしょう。
まずはカラーボックスの奥の板をカット
まずは一番手間がかかりそうな工程なのですが、ここは横着して、プロにお任せしました。
依頼したのは世田谷区にある「みんなの木工房DIY好き。」さんです。
路面電車の世田谷線の世田谷駅から歩いて2~3分のところにある、店主さんがお一人でやっている工房です。
ここで、カラーボックスの奥板と換気扇ユニット本体を持ち込んで、実寸を測ってカットしてもらいました。
作業時間は10分ほど。
「いや、お前モデラーなんだから、そのぐらい自力でやれよ」的なツッコミをいただくかもしれないのですが、これから長く使うものですし、板の中央を採寸どおりにキレイに、しかもきっちりと直線で切り出す、というのが難しい気がしたので確実にこの工程をやってくれそうなプロの方に依頼しました。
実際にやってもらうと換気扇ユニットが隙間なくピッタリとハマったので、満足度は高かったです。
カラーボックスと換気扇を接続する
ここが作業の山場です。
実はここが終わるともう完成したみたいなもんです。
先のパートで書き忘れましたが、奥板を切り抜く大きさは上の写真でいうと、換気扇の黒い枠の内側の寸法である必要があります。黒枠の外側だと固定できませんからね。
大事なことなのでもう1回言います。
上記写真のオレンジ色のラインの寸法でカットです。
あと、ちょっとした工夫ですが、後の工程で7.の焼肉用の金網をこの上に固定するのですが、木ネジの頭の部分をちょっと浮かしておくと、そこに金網を引っ掛けられるので、ネオジム磁石などを使って固定するよりも、しっかりと固定することが出来ます。
ということで、カラーボックスの本体の内側から木ネジで換気扇を固定します。
キリで穴を開けてネジを入れる穴を作るのですが、このカラーボックスの奥板は厚みがあまりないので、すぐに穴が空いてキリの先っちょが突き抜けてしまいます。ケガに注意!
キリを持っていない人は、モデラーなら誰でも持っているピンバイスで十分です。
上下左右、各3箇所ずつ、12箇所にネジを打っておきましょう。
テープを使って、換気扇とホースを接続する
ここは簡単な作業です。
上記で作った本体と、3.のフレキホースを6.の布製粘着テープを使って接続します。
ホースの出口は、窓から屋外に出してあげましょう。
本体内に金網とフィルターを固定する
最後に、金網を先程の工程で、ちょっとだけ奥板から木ねじの頭を出していた部分に引っ掛けて、取り付けます。
そして、上の写真のオレンジ色の丸で囲った部分ですが、8.の換気扇用フィルターに付属している固定用のパーツを本体に貼り付けたものです。(開封時に無くさないように注意)
これはとても便利と言うか、気が効いていて、片面が粘着テープ、もう片面がマジックテープになっていて、マジックテープの面でフィルターを吸着するようになっているのです。
こちらもネオジム磁石で固定するよりも安心感がありますね。
最後に、4.のハニカムフィルターをハメ込んで完成です!
このカラーボックスの内寸サイズが幅390ミリ×高さ275ミリなので、それに合わせて切ってあげる必要があります。最後の工程ですが、焦ってケガをしないように注意!
完成!・・・と今後を見据えて準備
完成です!
自室のエレクター(金属製のパイプとか棚板を組み合わせて作る棚)に設置してみましたが、横幅がぴったりでした。
もちろん、注文する前に確認をしておいたのですが、左右の余裕は1ミリもないぐらいのピッチリ具合で、ちょっと焦りました(汗)
ちなみに、この状態では、電源のON-OFFの機能がないため、コンセントに繋いだら、電源は入りっぱなしになります(笑)。ワタクシの場合はコンセントを抜き差しして電源を入れたり切ったりしていますが、100均に行けばオンオフスイッチは売ってるので、この記事を読んで、同じものを作ろうと思った方は、入手しておきましょう。
そして、このブースは今後当然のように塗料のミストを浴びてギットギトに汚れる運命なわけで、そこには吸い込み損ねたミストの残骸が乾燥してホコリというかチリのように溜まっていくはずです。
その残留物は、言うまでもなく身体に良いものでは有りません。
で、ワタクシとしては、内側にSeriaで購入した「リメイクシート」(110円)を内寸に合わせて切り、貼り付けておきました。
これは後で剥がすことを前提にしたもので、汚れが溜まってきたら新しいシートを用意して貼り替えれば良いのです。
ちなみに、自分の作業用机もこれを貼っています。
どうせ100円ですから、どんどん剥がして、貼り替えましょう!気持ちよく作業できます。
性能の検証:音は静かなのにパワフルな吸い込み!
試しにティッシュペーパーを吸込口に近づけてみました。
2枚だけやってみましたが、もっともっと貼り付けても大丈夫そうです。
スーパーブースよりも断然パワフル。
それと、音ですが、スーパーブースも静音性に優れていましたが、こちらも、体感ですがスーパーブースの1~2割増しぐらいで、作動させていても動作音で同居の家族から苦情が来るようなことはなさそうです。
やっぱり、シロッコファンだから、普通の、というかプロペラファンよりも静かなのでしょうか?
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まとめ
という感じで、思い切って作業環境を改善するべく、塗装ブースを自作してみました。
費用としては1万円を切りたかったところですが、カットの工程をプロに依頼してでも正確な採寸でやっておいて、結果的には良かったと思います。
塗装用ブースで吸引力というか風量のパワフルなモデルは軒並み1万5千円とか2万円とか、ものによってはもっと高額なものもあるのが現状ですが、筆者の場合はこれで風量・静音性・サイズ感とも必要十分と言った感じです。
それとやっぱり、既製品をポンと購入して使うよりも、自分で工夫して作り上げたDIYの道具のほうが、愛着も湧くものだし、故障したときに、どの部分が壊れたか、とか、直すのにどのくらいのコストがかかるのかとかが、見積もりもしやすいので、運用上はメリットが大きいと思うのです。
ワタクシは今まで長年、GSIクレオス Mr.スーパーブース コンパクトを愛用してきたのですが、この機種、静音性に優れていて吸い込み機構自体は非常にコンパクトで良いのですが、パワー不足による吸い込み力の弱さ=ミストの吹き返しに悩んでいました。
が、今回新しくコレを作ったおかげで思いっきりエアブラシ塗装を楽しむことが出来るようになりました。
安くて強力。
非常におすすめと言えます。