このページをご覧になってくださった皆様、こんばんは。

前回は学習計画を立てる意義やメリットについて筆者なりにご説明しました。
再掲すると、「学習計画を立てることにより、本試験までの全体的な道筋が見え、現在の進捗がOKなのか、NGなのかを判断できる。また、計画が見える化されていることで、合格者や講師など経験者のアドバイスをもらいやすくなり、そしてそれらの行動を取ることにより覚悟が決まる」という感じです。
今回は、具体的な学習計画をたてるのに筆者が受験生時代にやった方法を再現し、このブログを読まれている受験生の方のヒントとしていただければと思います。
目次
予備校の映像教材・映像授業を1ヶ月で全部・最後まで視聴する!
ちょっときついですが、本気で受かる気があるならこれをおすすめします。
自宅やカフェなどでWi-Fiなどの通信環境を確保した上で、まとまった時間を確保してひたすら映像授業を視まくるのです。

すいません。ドンピシャの写真がなくてこんなので。
予備校の通学講座を解説しているところならば、併設してほぼ同内容の映像授業をオプションなどで提供しているところが大半のはずです。映像受講がオプション料金になってしまう仕組みの予備校ですとちょっとお金がかかってしまいますが、この際背に腹は変えられません。その気があれば映像のオプションを申し込んでしまいましょう。
そして、用意された予備校のカリキュラム、とりあえず1次試験用のもので良いでしょう、を全部視聴するのです。たしかにとても大変な作業ですが、下準備としてとても大きな意味があるのです。
エクセルにカレンダーを設定していつ何をやるか割りつける=これが学習計画の一歩目
覚悟が決まったら予備校のカリキュラムを参考に1ヶ月分のカレンダーをエクセル等で作って、それに映像授業の日程を割り付けてみましょう。

筆者の作ったものを覚えている限り再現しました。改めて見ると、吐きそう。。。
例えばこんな感じです。
この学習開始1ヶ月目を「全体像把握強化月間」と位置づけ、予備校の映像授業を視聴することを最優先に計画を立てます。1日に2コマ分を視聴し、後は予備校の授業は火曜日と木曜日に入っているという想定で、その日は授業終了後に1コマだけ視聴、水曜日は過去問(=過去の本試験問題)に触れる日ということで過去問をサラッと眺め、余力があれば解いてみると言った感じです。
ええ、かなりきついです。でも筆者はやりました。。。
ただし、視聴するスタンスを下記の通りきっちり決めて取り組みます。それを守っていれば1ヶ月から2ヶ月で全授業を視聴しきれるはずです。そのスタンスとは。。。
あくまで全体像を掴み、注力ポイントを知るための全体視聴。知っているところは倍速で流し見、またはカットするぐらいの気持ちで!
この「先行全体視聴」の目的は知識を得ることや理解をすることではなく、以下の2点です。
1.中小企業診断士試験で求められている学習範囲のイメージを掴む
2.その学習範囲の中で、自分が注力しなければならない分野、それほど注力しなくてもよさそうな分野を早い段階で知る
このポイントに絞りましょう。そして、わからないところが出てきてもむやみに立ち止まって調べたりしようとせず、とにかく最後のコマまで視聴し切ることを優先させてください。何も机に向かってPCを開かなくとも、今はスマホで視聴できるサービスもありますので、通勤時間や昼休みなどの細切れの時間も使えるはずです。この段階では理解しなくて良いのでサクサク進めましょう。

クリスマスもきっとこんな感じでやっているはずです。本気ならばね。
また、IT系の会社にお勤めなら、経営情報システムの大半のところは倍速で流し見しておけばOKと思います。法務系にお勤めの方なら経営法務が同様に流してしまえるはず。特に力を入れなくてもOKとわかった段階でどんどんすっ飛ばしていきましょう。時間が一番貴重な資源ですから。
その後、自分の学習計画の作成に入る。自分の注力ポイントが明確になったオーダーメイドの学習計画を作るのです。
そうして少なくとも1次試験の全体像が把握できたら、上記でご紹介したエクセルカレンダーに、過去問演習や授業や模試の復習などを割り付けていきましょう。コツは以下の3つです。
1.思考に重点を置く科目を前半に、暗記に重点を置く科目を後半に割り付ける
経験者からは異論もあるでしょうが、筆者の場合は、経済学、財務会計、企業経営理論、運営管理など本試験1日目の科目は相対的に暗記よりもロジックや仕組みの理解が必要で、特に頻出論点の部分は理解せずには本試験を突破できないものが幾つかあります。
筆者の場合、ここで動画教材を最大限に利用しました。内容が頭に入るまで何回でも視聴するのです。例えば経済学の「IS-LM分析」などはおそらく10回以上同じ映像を視たはずです。講師がどのタイミングで何をしゃべるかまで覚えているぐらい視て、やっと内容を理解して問題を解けるようになりました。
このように理解に時間を要する科目を後半においてしまうと焦りも出てきてなかなかモノにするのが厳しくなってきます。頻出論点を理解できなかった場合、合格が遠のいてしまいます。
一方で中小企業政策などは完全に暗記に重点が置かれた科目であり、時間の経過による記憶の劣化を防ぐために、学習期間の後半からスタートし、短期間でインプットとアウトプットを繰り返す方向で力をつけていきましょう。
2.なるべく精度の高い、実現可能な計画を立てる
「模擬試験」、「会社の重要行事」「プライベートの重要な予定」など、学習計画に組み入れられないスケジュールは極力盛り込み、また、基本的には前倒しのツメツメの学習計画を作るスタンスですが、月末や予備校授業の1科目の授業が終わったタイミングなどで適宜予備日などのバッファーを設けるなどして、学習の遅れを吸収できるようにしましょう。
つまり、現時点で可能な限りの精度の高い計画にするのです。
この理由は、学習計画が何かの理由でズレはじめ、その後、当初の計画と大きく乖離すると単純にやる気が無くなってくるためです。ずれの発生理由を計画立案段階で極力潰しておきます。
3.経験者に学習計画をレビューしてアドバイスをもらう
合格率4%の試験を突破してきた合格者は、その合格に何年かかったかの違いはあれど、それぞれ自分なりの勉強に対する確かな方法論を確立しています。可能な限り彼らを捕まえて学習計画のアドバイスを貰いましょう。

アドバイスはありがたいです。感謝して拝聴しましょう。
この行動により、初心者であるあなたの思い込みによる学習計画の偏りが是正されることでしょう。筆者の場合は、合格者にアドバイスを貰ったことにより、1次試験の学習期間では2次試験への準備はほとんどしないこと=1次合格にほぼ全力投球できたことにより、結果として1次2次ストレート合格が実現できました。改めて、あのアドバイスは金言だったと思います。
また、できれば複数の合格者からアドバイスを貰うようにできれば、より精度が高まり、自分の納得感も上がるでしょう。オススメ!
本日のまとめ

きつそうに見えますが、映像見るのは割りと受け身でいけるのでやってみましょう。
筆者の取り組んだ方法は「予備校の映像教材を高速で流し見して全体像や注力ポイントを掴み、その後、本試験までの計画を注力ポイント、脱力ポイントのメリハリを付けてエクセルカレンダーに割り付け、その学習計画を経験者にレビューしてアドバイスを仰ぐ」でした。
ちょっと計画にリソースを使いすぎじゃないの?とツッコまれそうですが、実際やりましたし、最初の1.5ヶ月ぐらいで勉強の方向性が自分が腹落ちした状態で定まったので、やはりやってよかったのだと思います。ただし、これは一例ですので具体的なやり方はこのブログを読まれた皆様のそれぞれの考えで実行していただければと思います。ここまで読んで別の方法を取ろうと考えた方も、全体像の把握や注力ポイントを早めに知ること、経験者のアドバイスを貰うことなどの重要性を踏まえていただければOKです。
本日はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました。