大好きな作品の主役メカを水性ホビーカラーの筆塗りで仕上げました。
このキットを水性ホビーカラー筆塗りで仕上げるメリットは大きかったと思います。
4段階の変形を可能にしている胴体部分の複雑な構成のフレームはラッカーで塗っていたらバキバキに折れていたと思います。
動きも複雑ですし、軸のハメ合わせは非常にきつくてまずは仮組みの段階でめちゃくちゃ苦労しました。
一応関節にメンソレータムなどを塗ったり軸を削ったりして緩めに調整しましたが、今でもポージングさせるたびにヒヤヒヤものの状態です。
ただ、筆塗りの楽しさは十分に味わえたし、個人的にオーガスの造形上の見せ場だと思っているフクラハギとスネの部分の装甲はいい感じで質感のある塗装ができたと思います。
使用したカラーはすべて水性ホビーカラー。
全身の白は、最初にホワイトで下塗りをして、上からグランプリホワイトを重ねました。
関節部のカーキっぽい色は水性ホビーカラー85番セーフカラーと72番ダークアースの混色。
赤はモンザレッド。右腕のランチャーは42番のブルーグレーです。
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コックピット部分や背中の丸いクリアパーツを接着する部分はよく目立つようにシルバーをあらかじめ塗ってあります。
今回は後で塗装が剥げてきたときのリカバリーをやりやすくするために、混色をあまりせずいつでも手に入る一般的な色を中心に選びました。
プロモーションには手を加えていないですが、ディテールの足りなそうな肘関節の内側と肩関節の外側部分にプラストラクトの細切りプラバンを等間隔に貼り付けてスリット状のディテールを追加しています。
仕上げに水性プレミアムトップコートのツヤ消しを吹いて完成。
水性ホビーカラーの筆塗りによる作業はエアブラシに比べてエアブラシ本体の手入れや塗装の環境を用意する手間が省けて作業時間が短縮できるようなイメージがありますが、筆塗りでテクスチャーを表現するような塗装方法を選んだ場合、「終わらせるタイミングがわからない」という現象が起きがちで、トータルの作業時間はエアブラシ塗装よりむしろ多い気がします。
しかし、やはり取り掛かるときの準備や、作業が終わったあとの後始末の手間はエアブラシよりも全然楽で、また、ラッカーなどを扱う場合に比べて匂いも気にならないので、「気楽に作業に取りかかれる」というのは大きなメリットだと感じます。
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あと、水性ホビーカラーは乾燥するまではラッカーよりはやや時間ががかり、一見乾燥したと思っても、表面がゴムのような感じの手触りの状態になっている時間が長く、この状態では触ると指紋がついたり、ちょっと尖ったものがあたってしまうと傷が残る感じがします。
15分ぐらい放置するのが安全でしょう。(余裕があれば1時間ぐらいほっといてから次の塗装とか塗り重ねに移ったほうが良いと思います。)
キットの印象ですが、非常に練り込まれた構成で、変形を前提とした可動の仕組みは素晴らしいですが、反面、非常にデリケートで破損の可能性を考えるとおいそれと変形させることもできない感じはします。
とは言え、関節の軸の太さも十分に取られていますし、無塗装派の人ならガシガシ動かして遊べるぐらいの頑丈さはあります。
なにより、令和の時代にオーガスのこんなに品質の良いキットが手に入るだけで大満足というものです。
しばらく変形させないで直立状態でこいつを愛でます。
そんじゃまた。
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2024/9/19 写真追加
ガウォークへの変形を試してみたけど、股間部分のカバーが塗料で固着して引き出せなかったので中途半端な変形になりました。
次はこれです。